こんにちは、40代サラリーマンの”ひら”です。
前回、職場の雰囲気を良くする方法として、「認める」環境を促進することについて記載しました。
しかし、コミュニケーションありきとも記載しました。
突然「認める」発言がし辛い環境もあると思います。
そこで、仕組みを用います。
コミュニケーションを促進させる仕組み、承認を促進させる仕組み。
今回は「承認」を促進させる仕組みについて。
インセンティブの対象を成果とするリスク
承認する環境づくりのひとつとして、インセンティブ制度があります。
インセンティブは「動機、刺激」という意味です。
インセンティブ制度は、仕事の成績や成果に対して報酬が支払われる制度のイメージがありますが、それだけではありません。
もし、仕事の成績や成果が前提であるとすれば、成果主義と相性が良く、具体的な金額で提示されることで、評価が明確でもあり、モチベーションアップに繋げる効果は見込めます。
しかし、成績や成果ありきでの考え方は、デメリットが大きい。
成績や成果が見えやすい直接部門と、見えにくい間接部門がありますよね?
どうしても成績や成果ありきで考えると直接部門が有利に働きます。
さらに、報奨金額によっては不平不満も呼ぶ可能性があります。
せっかく、承認しようと思って報奨をだすのに、
「俺はこんな程度なのか?」
「あいつの方がもらってる」
「結局、営業ばっかりだよなー報奨もらうの」
このように受け止められてしまっては、逆効果になりかせません。
インセンティブは行動や姿勢を対象とする。
成績や成果は、様々なプロセスを経た「結果」です。
「結果」に注視すると、目立つものがどうしても優先となります。
前回の記事でも記載しましたが、「承認」には、成長承認、成果承認と存在承認の3種類あります。よって、成長承認と存在承認を対象とする事に注視します。
これらは言ってみれば、
「結果」に繋がる過程での「行動」や「姿勢」に値します。
※インセンティブ制度はどうしても成績や成果に対してのイメージが大きいので以後、表彰制度と言葉を置き換えます。
あなたは、結果が出る前の中途半端な(もしかすると失敗するかも?)な状態を表彰対象とするのは難しいと思いますか?
前回の記事、今回の冒頭にも記載していますが、
表彰制度は「認める」為の手段です。
「認める」ことにより、マズローの5段階欲求説における、「承認欲求」が満たされ、職場環境の改善が期待できます。そして、新たな欲求である「自発的な欲求」を導く。
つまり、主体的な人が集まることにより、
組織のメリットである相乗効果が期待できるのです。
表彰制度の事例
僕の現職は成績や成果は人事考課でも評価され、表彰制度でも評価されていました。よって、表彰制度は健全な状態ではなく、妬みを呼ぶものでもありました。
僕は3年前に表彰制度を機能させたいと、経営層に申し出て…
当然「わかった」となる訳がなく、自身を表彰対象として自己申告にて機能していない事を露呈させ…(やり方がよくないですね…)結果2年間、表彰制度審査委員長として改革をはじめました。
委員会5名が表彰制度の基礎知識を得るためにみんなで読んだ本がこれです。
僕の表彰制度の考え方の基礎はこの本です。
それでも、現職の文化とぶつかる部分でもあり、委員会メンバーと相当議論しました。
この本には、表彰制度の事例が多々記載されています。その他、多々どのような表彰があるのか調べました。僕が印象に残っている表彰事例を2社紹介したいと思います。
太陽パーツ株式会社「大失敗賞」
仕事で大きな失敗をしてしまった社員を表彰する制度です。
失敗を恐れず、挑戦し続けてほしいという社長の願いが込められています。まさに、「あるべき人材像」を事例を元に示している良い例ですね。
エストコーポレーション 「褒め大臣賞」
人を褒めて成長を助長できる人、人のいいところを見ていて、それを本人に伝えることができる人に贈られる賞です。こんな内容を表彰にするアイデアに脱帽!認め合う文化形成にふさわしい表彰ですね。
と関心していたら、なんとその他多数すごい表彰が…
「笑顔が太陽で賞」「おもてなし賞」「どこまでもポジティブ賞」「レスがスピードスターで賞」
そして…「あんたが大賞」
全社員が一堂に代表とじゃんけんをして勝った人に贈られる賞。
もう学園祭ノリですね。笑
この表彰の数々を拝見して、とても良さそうな職場環境を想像できますね。
表彰制度改革を成功させるために
僕が2年間活動してきた結果は…
会社の業績の悪化に伴い、結果がなければ表彰出来ないとの経営層の判断により、改革は中途半端に終わりました。(結果と切り離すべきと何度と話しましたが…)
表彰制度はある意味、企業文化を表すものとも言えます。
表彰制度の改革を成功させるためには、文化の改革にも繋がります。
なので、トップからの革新させる強い意志は必須です。
あなたが経営者なら、表彰制度について改めて考えてみてください。
そして、あなたが社員なら、文化と向き合う改革であることを強く意識してください。
僕の現職での取り組みは残念な結果に終わりましたが、表彰制度審査委員会のメンバーと何度と繰り返したディスカッションにより、僕の中に、組織についての考え方ができました。
社員は会社にとって最も大切な資産。
人を活かすマネジメントこそが未来へと繋がる。
最後まで読んでくださりありがとうございました。