日産の新車の俳ガス検査で測定値の改ざんのニュースが発表されました・・・。
近々記載しようと思っていたコンプライアンスについて…
ではなくCSRやCSVについてとりあげたいと思います。
40代サラリーマンの”ひら”です。
CSR、CSVとは?
まずはWikiペディアでの説明を抜粋します。
企業の社会的責任(英: corporate social responsibility、略称:CSR)とは、企業が倫理的観点から事業活動を通じて、自主的(ボランタリー)に社会に貢献する責任のことである。
概要
CSRは企業が利益を追求するだけでなく、組織活動が社会へ与える影響に責任をもち、あらゆるステークホルダー(利害関係者:消費者、投資家等、及び社会全体)からの要求に対して適切な意思決定をする責任を指す。
引用元:Wikiペディア
共有価値の創造(英語:creating shared value、略称:CSV)とは、企業の競争戦略を専門とするアメリカの経済学者マイケル・ポーターが2006年、米ハーバードビジネスレビュー誌の同年12月号に『Strategy and Society』と題する共著の論文の中で初めて提唱した[1]経営戦略のフレームワークで、企業による経済利益活動と社会的価値の創出(=社会課題の解決)を両立させること、およびそのための経営戦略のフレームワークを指す。
引用元:Wikiペディア
CSRとCSVについての違いについては検索すれば様々な解説を見ることができます。
これらの理解が混同されがちなのは
「社会」との向き合い方についての定義だからです。
下記サイトでCSRとCSVについて分かりやすくまとめてあります。
よってここでは違いについては下記サイトに譲らせてもらいます。
CSRのイメージとしては、
ボランティアや寄付活動、また法令順守や環境保護活動等。
これらは「企業利益とは無関係」とも言えます。
例えば・・・
「微量栄養素が不足しやすい66カ国における栄養強化食品飲料を1940億サービング」
引用元:ネスレジャパン
これはネスレのホームページより抜粋した取組み一例です。
一見するとCSRとも受け取れますが、ネスレはCSVとして捉えているようです。
僕の中でCSRやCSVにおいての差を知ることよりも、
これらを理解し、
いかに企業運営にCSRやCSVを取り込んでいくか?が重要と考えています。
そもそもCSRやCSVに取り組む必要性とは?
CSRでは
「組織活動が社会へ与える影響に責任をもたなければならない」とされています。
例えば、日本の高度成長期において、公害等の問題が発生しました。
自社利益の追求をすると、どうしても環境汚染を免れない。
でも、対策方法もよくわからないし、配慮していられない。
この様な考え方ではダメですよ!と言うことですね。
社会の中で活かされている企業である以上、
社会に対して無責任であってはいけないということです。
改めて企業とはなにか?
企業(英: business)とは、営利を目的として一定の計画に従って経済活動を行う経済主体(経済単位)である。社会的企業を区別するために営利企業とも言う。
引用元:Wikiペディア
つまり、企業とは営利目的で運営する組織を指します。
そもそも純粋なボランティアは、企業運営目的とは相反するものなのです。
企業のCSRを拝見すると
「サステイナビリティ(企業活動が、将来にわたって持続できるかどうかを表す概念)」
というキーワードが見受けられます。
先程の公害の例で考えてみると、分かりやすいですよね。
営利目的であっても、その社会が壊れてしまっては元も子もないのです。
CSRとCSVは共に、企業活動が「サステイナビリティ」を獲得するための取り組みとなります。
CSRやCSVとマーケティングの親和性
今回の日産の問題において、あなたはどのように捉えますか?
利益確保しなければならない状態の中で、
そもそもCSRやCSVが企業活動の一部でなければ機能しづらいと思います。
ただし、考え方を変えてみることで
CSRやCSVを企業活動に組み込むことはできます。
CSRやCSVは共に、サステイナビリティを獲得する為
このように捉えると、
未来への社会の変化とどのように付き合っていくか?
と考えることができます。PEST分析にあたる部分になります。
CSRやCSVをSWOT分析における外部環境(PEST分析)と捉え、
外部環境である「社会の変革」を機会(O)と捉えるか?脅威(T)と捉えるか?
そこを強み(S)を活かすか?弱み(W)を克服するのか?
この様に考えることで、
社会への取り組みと企業活動をWIN/WINとすることができます。
どうしても企業は営利目的の組織である以上は、
このように考えることが自然です。(CSV的な考え方ですが…)
先程のネスレの取り組みについてですが、
どのような戦略に基づいていると思いますか?
「微量栄養素が不足しやすい66カ国における栄養強化食品飲料を1940億サービング」
単純なボランティアではなく、
いずれ豊かになる可能性のある国・・・つまり期待される市場へのブランディング活動なのです。
それでいて、社会に対しての責務を果たすWIN:WINが得られている取り組みになります。
実はCSRやCSVとブランディングの親和性は非常に高い。
CSRやCSVにおける効果は継続することが前提にあるように、
ブランディングも同様に継続することで価値が得られます。
ブランディング戦略はイメージ作り戦略でもあります。
つまり、人を動かすことに繋がる戦略。
ネスレは66カ国が次第に豊かになった時、ブランディング戦略効果が得られるのです。
そして日産は、大きなブランドイメージのマイナスと捉えます。
未来における社会変化こそ「機会」として捉えた長期戦略にて、サステイナビリティが得られます。
小さなことからも実施できるCSR、CSV
僕の体験談になりますが、
僕の部下が高専の先生と取り組むテーマがある中で、
CSRやCSV活動に発展した事例があるので、簡単に紹介したいと思います。
高専は文部科学省よりアクティブラーニングの推進を課せられています。
アクティブラーニング自体の捉え方が実は学校によって様々との事ですが、
その話を伺い、シンプルに「考える力」を養う取り組みと捉えました。
企業で働くとは?をテーマに
「考えること」についての講演及び実験の場を提供しました。
とても良い反響をいただき、他学年での実施要請~他校での実施要請まで、年々広がりをみせました。
あなたは、この活動はボランティアと捉えますか? それとも戦略的な活動と捉えますか?
学校側のメリットは容易に想像つくと思いますが、
企業側としてはボランティア活動と受け止められて自然です。
ですが、僕は下記のストーリーを描きました。
・今後、社会の変化(人口減少)における脅威に対しての学生に対してのブランディング活動として、優秀な学生をリクルートする機会へのシフト。
・学生にとって企業人の講演の期待値は低い。つまりアウェイ環境の中で発信しなければならない。「伝える」難しさを学び、いかに「伝わる」話し方をするかを学ぶ場とする、人材育成の場と設定。
・さらなる広がりを見せる場合は新たな事業化への発展も期待できる。
外部環境の変化を意識して、社会貢献出来ることはないか?
それは企業にとって、ボランティア活動に位置するものかもしれない。
だからこそ、WIN:WINのストーリーを作る。
良好な経営をすることで、税金を納める=社会貢献である。
この考え方はどの企業にも適用できる考え方。
サステイナビリティを獲得したいのであれば、そこから1歩先の社会貢献活動をしなければならない。
その意識がまた外部環境の変化への意識の高さとなり、
より経営戦略の精度もあがることが期待できます。
実は、これは企業に限った話ではなく個人にも適用できます。
ボランティア活動に意味を持たせることで様々な価値を創出することはできるのです。
1番分かりやすいのは「自己成長」ですね。
あなたは、なにかボランティア活動をされていますか?
最後までお読みくださりありがとうございました。