大小含めて100本以上プレゼンテーションしてきた中で、
過去に意識すべき大切なことについて記事を書きました。
今回は、実際にプレゼンテーションを体験した知見より、2回に分けて、
プレゼンテーションの内容の組み立て方のテクニックについて記載します。
プレゼンテーションの目的
プレゼンテーションをするとき、
「プレゼンテーションをする事が目的」になっている事が非常に多いです。
プレゼンテーションをする「目的」を意識しなければなりません。
大抵、企業がプレゼンテーションをする場合は
「商品やサービスを検討・購入してもらうため」です。
商品やサービスを検討・購入してもらうためには
どのようなプレゼンテーションをすればいいのか?を第一優先に考えなければなりません。
つまり、自分が伝えたいことに基づいたプレゼンテーションではなく、
相手に合わせたプレゼンテーションをしなければなりません。
プレゼンテーションをする環境によって難易度が変わる。
まず、あなたがプレゼンテーションをする環境を考慮します。
・あなたが話す内容は相手が理解しやすいテーマなのか? つまり、ホームなのかアウェイなのか?
・聴衆は大人数なのか少人数なのか?
環境における2つの軸からプレゼンテーションの難易度は以下の様になります。
大人数 | 少人数 | |
アウェイ | 難易度高い | 中 |
ホーム | 中 | 難易度低い |
難易度が「低い」プレゼンテーション
ホームであり少人数であるケース。
プレゼンテーションを実施する日常業務がある方は想像しやすいシチュエーションになります。
例えば、あなたが1人、相手が3人。
あなたは商品やサービスのスペック表に基づいてプレゼンテーションをしたとしても、
相手が関心のあるテーマなので、理解も早く、わからなければ質疑応答がしやすい環境です。
もちろん、スペック表を持ってプレゼンテーションするのはナンセンスですが、それでも成立する環境です。
難易度が「高い」プレゼンテーション
アウェイであり大人数であるケース。
大枠のテーマの中で何人かプレゼンテーターが登壇するようなケースです。
例えば、「環境問題への取り組み事例紹介」の様な大枠のテーマにおいて、
代替エネルギーについての大先生が登壇されることで、聴衆はその大先生の登壇への期待値が高い中で、
あなたは「省エネ効果が期待できる部材の紹介」をプレゼンテーションするようなケースです。
ディメンジョンの位置が異なるケースです。
ディメンジョン及びマインドマップについては下記を参照ください。
環境問題への取り組み事例として様々な取り組みがあります。
その中でも、大先生は「代替エネルギー」についてのテーマ。
あなたは「省エネルギー」テーマの中で、省エネ技術(例えば車におけるEV車等)に貢献する「部材」のテーマ。
聴衆からすると、大先生への期待値が高い=「代替エネルギー」に関心のある人が多い。
そうなると、あなたのテーマはアウェイになる可能性が高いことになりますよね。
この様なケースにおいて、スペック表を持ち出してプレゼンテーションしても、
失敗する可能性が高いことは容易に想定できますよね。
では、どのようにすればいいのでしょうか?
難易度が「高い」プレゼンテーションの考え方
先程の例のように、あなたがプレゼンテーションする環境によって内容を変えていかなければなりません。
難易度が高い、求められるスキルが高いという事は、
あなたが色々伝えたいとの思いに反して、ほとんど伝わらない状況になります。
つまり、相手はあなたの商品やサービスに興味関心がないかもしれない。知識レベルも異なる可能性が高いです。
伝わらない可能性が高い以上、
どうやって「伝わる」プレゼンテーションをするか?
ここに焦点をあてなければなりません。
・興味関心のあるディメンジョンへの引き上げ
・知識レベル差がある前提
この2点を考える必要があります。
つまり、聴衆が興味がありそうな内容設定にします。
例えば、太陽光発電や風力発電に求められる技術とモーターに求められる技術の共通課題を見出す。
さらには、代替エネルギーと省エネルギーの共通話題を見出す。
市場規模、環境への配慮の貢献度やスケジュール感等。
聴衆の知識レベルに近づけ理解できる内容とする。
この考え方は過去に「読まない本」が生まれてしまう理由の記事と同じ考え方です。
アウェイで大人数の前で実施するプレゼンテーションの場合は
聴衆とあなたのテーマの共通項(共通する切り口)を見出す事が重要になります。
後編に続きます。
最後までお読みくださりありがとうございました。