転職活動において、書類選考を通す為には、
相手に「伝わる」ように記載しなければなりません。
そのためにも自分の棚卸を実施します。
40代の転職においては大きなハードルでもある書類選考を通すためには必須です。
自分の棚卸はあなた自身の分析。
自分自身を分析することを、
会社に例えると自社(商品)の内部分析にあたります。
もちろん会社であれば、市場を等知らなければなりません。
つまり外部分析が必要になります。
これをあなた個人に置き換えると同様に外部分析する対象があってもおかしくはありません。
転職活動において、つい自身のみを見つめてしまう傾向になりますが、
外部分析をする事で、転職をより成功に近づけることができます。
ここで、マーケティング理論である「SWOT分析」を用います。
SWOT分析とは?
SWOT分析とは
目的や目標達成に向けて良い戦略を生み出し、行動指針を決定するための手段になります。
内部環境(自社、製品、あなた自身等)の「強み」と「弱み」
外部環境(市場、競合、環境等)を「機会」と「脅威」
これらを組み合わせて分析します。
Strength(強み)
目標達成の上で自社の、例えば技術力、営業力等が有効であると考えられる項目。
個人に置き換えれば、自分の棚卸における「強み」
Weakness(弱み)
目標達成の上で自社の、例えば知名度、生産能力等が障害になると考えられる項目。
個人に置き換えれば、自分の棚卸における「弱み」
Opportunity(機会)
自社にとってチャンスとなるような、例えば市場拡大、温暖化等の環境変化。
個人に置き換えれば、ワークシフトが起こると想定した際にチャンスと捉えられるような環境変化。
Threat(脅威)
自社の強みを打ち消してしまう、例えば市場縮小、労働賃金の向上等の環境変化。
個人に置き換えれば、AI技術の発達により自身の仕事が必要なくなるかもしれないと捉えられるような環境変化。
上記のSWOTにおける例からお気づきになられた方もいらっしゃるとは思いますが、
現状から将来にわたる変化への着目をする分析手法です。
例えば「強み」「弱み」という要素は主に現状を把握する項目に対して
「機会」「脅威」は、現在から将来にわたって起こりうる環境変化を捉える項目。
「温暖化」と言う環境変化は捉え方によっては「強み」にも「弱み」にも成りうるのです。
つまり、目的や目標をはっきりさせないままSWOT分析を進めても、
分析することが目的となってしまい、分析結果を活かせなくなってしまいます。
様々なマーケティング手法は目的や目標を達成させるために用います。
改めて、目的、目標設定について考えてみることは非常に重要なのです。
クロスSWOT(TOWS)分析
SWOT分析で得た結果から、内部と外部を掛け合わせて
戦略建てする手法が「クロスSWOT(TOWS)分析」です。
例を用いてそれぞれを掛け合わせ戦略について紹介します。
強み(S) x 機会(O)
自社(あなた)の強みと、外部環境が機会(チャンス)が加わる「積極戦略」
例えば、温暖化という外部環境に対してエアコン業界といては追い風にありますよね。
そこに独自の省エネ技術がある状態。
強み(S) x 脅威(T)
自社(あなた)の強みを活かして、外部環境の脅威に対応する「差別化戦略」
例えば、労働賃金の向上に対して、自社が保有する自動化技術を用いて、
競合も同様の脅威に対してアドバンテージを得る。
弱み(W) x 機会(O)
機会(チャンス)があるので、自社(あなた)の弱みを改善する「改善戦略」
例えば、知名度がないけれど、市場活性化は間違いないと想定する状態で広告を打つ等。
ただし、競合が資金力があると弱みをカバーすることは難しいので、
市場活性化が周知の事実であると難しいともいえるので、ニッチに目をつけることが重要となります。
弱み(W) x 脅威(T)
自社(あなた)の弱みが、脅威にもさらされているので最悪のシナリオを防ぐ「防衛戦略」
例えば、自社の技術がニーズにいつかない。しかし市場も縮小傾向。
このような状態で、いかにヒトモノカネを削減して運用するか?場合によっては事業売却や撤退もひとつです。
ここで家具業界で好業績でるニトリのSWOT分析を見てみます。
Strength | Weakness |
生産製造小売(SPA)方式…価格優位性 | 低品質 |
シリーズ家具によりコーディネート提案力 | 低デザイン性 |
日本人にあったサービスの提供 | ブランロドイヤリティの低さ |
Opportunity | Threat |
円高による生産コスト低減 | 円安による生産コスト増加 |
不況による消費者の低価格商品志向 | 好況による消費者離れ |
ニューファミリー層の増加 | |
リクルート市場での人気により優秀人材の獲得 |
ここから読み取る限り、明らかに「S-O戦略」であることが読み取れますよね。
「シリーズ家具によるコーディネート提案力」は弱みでる、
「低品質・低デザイン性」を克服するための戦略であるとも読み取れます。
あなた自身をマーケティング
さて、SWOT分析、クロスSWOT(TOWS分析)を理解した上で、
あなた自身をマーケティングします。
クロスSWOT分析を実施するためのシートを用意しましたのでご活用ください。
①ターゲットとする会社を設定します。つまり目標に当たります。
②あなたの「強み」を記入してください。
内部分析における「強み」は自分の棚卸にて抽出できています。
「弱み」については、抽出できているとは言いづらい状態ではありますが、
エニアグラムでなんとなくは把握はできると思いますが、
まずはあなた自身をマーケティングする上で着手すべきはS-O戦略です。
③外部環境をPEST分析の例を参照にターゲットの会社の立ち位置により機会と脅威に振り分けてください。
外部分析においては、過去にPEST分析にて例をとりあげております。
これは、どの会社(誰し)も当てはまる内容となります。
④あなたの「強み」とターゲットとする会社を取り巻く外部環境の「機会」をクロスさせてください。
これが志望動機となります。
志望動機は非常に書くのが難しい項目ではありますが、
志望動機こそが、相手への関心を伝える方法として効果的なのです。
ですから、より外部分析の精度を高くすることで、尚更、関心を示す志望動機に成り得ます。
もちろん、転職に限らず、
現職や独立を視野にいれるのであれば、目標を変えた上で外部環境を抽出してください。
クロスSWOT(TOWS)分析シートをダウンロードして是非トライしてみてください。
転職活動を進める際には書き記事を参照ください。