製品だけでなく、知識やスキルにもライフサイクルがある。

前回の記事でプロダクトライフサイクル、PPMについて取り上げました。

今回は引き続きプロダクトライフサイクル、PPMの考え方を肉付けし
少々角度を変えて製品を知識やスキルに置き換えて考えていきます。

 

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プロダクトライフサイクルとPPMについて具体例を用いて解説、1. プロダクトライフサイクル(製品のライフサイクル) 導入…

 

 

早期退職やリストラ…あなたはどうする?

 

もし、リストラや早期退職が我が身に迫った時、
例えば、同業への転職であれば即戦力として活きる可能性は想像つくと思いますが、
少々悩ましい質問をします。

 

あなたは金型の会社の営業所属。市場は下降路線です。
あなたの会社でリストラがはじまりました。あなたはどうしますか?

 

選択肢としては下記の3点が主に考えられると思います。

1.同業へ転職する。
2.異業界へ転職する。
3.現職に留まる。

 


日本の金型の生産額と事業所数の直近30年の推移
引用元:金型新聞:日本の金型の生産額と事業所数の直近30年の推移

 

金型市場は日本から海外にシフトしています。
さらには、日本市場において、電化製品等の最終製品は日本製が当たり前だった時代が
今や海外製の方がシェアを獲得している製品も多々あります。

スマートフォン、ロボット掃除機、電動歯ブラシ等


日本で製品を開発し日本で金型をおこして成形し…
この形が失われつつある状態なのです。

 

 

プロダクトライフサイクル、PPMの捉え方

 


金型業界の位置づけは先程のグラフより

プロダクトライフサイクルでみると「衰退期」
PPMでみると対海外企業と比較して「負け犬」

このようなイメージを持たれるかもしれません。


本当でしょうか?

 

例えば

・カンバン方式に応えるための細やかな生産体制
・製品のライフサイクル短縮化に伴う開発対応
CFRTP(炭素繊維)をはじめとする新しい素材対応

 

これらは必ずしも海外優位というわけではなく日本でも成立する優位性です。
さらには、先程のグラフから事業者が減る=残存社利益の確保も考えられます。

残存社利益はPPMで示すところ「金のなる木」に位置する可能性もあります。

 

つまり、プロダクトライフサイクルでみれば必ずしも衰退期ではなく、成熟期でもあり、
新素材に適用させるために金型技術が求められる場合は
導入期でも成長期にも捉えられるのです。

 

もちろん金型不要の成形方法(インクジェット等)が同じ性能、品質、価格となった場合は
プロダクトライフサイクルにおける「衰退期」PPMにおける「負け組」となる可能性は高いです。

 

この様に、「金型」と大きな枠で見ると
日本における「強み」がなくなってきているように見えますが、

細分化する(ディメンジョンを変えてみる)と「強み」を発見できるのです。

ディメンジョンについては下記記事を参照ください。

 

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こんにちは、40代サラリーマンの”ひら”です。 マインドマップとの出会いは、もう10年以上も前になります。 当時、転職し…

 

「強み」の細分化を自身に置き換える。

 


金型業界を細分化したように、
あなた自身が「強み」と捉えているワードを細分化して抽出します。

先程の金型屋の営業を例にしてみます。

 

・法人営業
・無形商材営業
・チーム運営
・金型知識
・ペレット樹脂知識
・成形市場知識

 

営業でありながら金型についての技術知識を持っていることが強みと言えます。

 

顧客との打合せで技術者がいなくても、
パーティクルラインの位置、ゲートの種類や位置、想定されるウエルドラインやヒケ等
これらを想定出来ることにより、より顧客が検討する成形品の難易度や金型コストの概要を即導き出せる。

 

金型業界において、頼もしい営業マンであり「強み」と考えられます。

 

しかし、問題なのは金型知識やペレット樹脂知識、成形市場知識。
これらの知識が10年後もニーズとしてあるのか?

 

 

製品にライフサイクルがある様に知識やスキルにもライフサイクルがあります。

 

ペレット樹脂知識を例としてとりあげると、

 

新素材としてペレット樹脂の開発スピードは?
樹脂にとって代わる素材は?


10年後もペレット樹脂の開発品が多くリリースされているのなら、
それらの知識を勉強しながら変わらずの強みとして活きる可能性はあります。

しかし、新しい素材開発は鈍化し、樹脂にとってかわる素材開発が活性化しているのだとしたら、
10年後、今のあなたの強みは風化してしまう可能性が大いにあります。

 

 

 

10年後あなたの会社の仕事が代替される危機

 

・コストの安い海外での生産
・代替技術やサービスの脅威
・コンピューター(AI技術含)に代替される可能性等


これらの懸念があるのなら、
もし会社が10年後に存在していたとしても、
あなた自身の強みは風化してしまっています。


先程の金型屋の例で示した、

法人営業、無形商材営業、チーム運営等の強みを活かし

10年後、伸びているだろう業界、他に代替される可能性が少ない業界に
転職する方が、
あなた自身の「強み」をより育てられるといえます。

 

これからワークシフトの時代を迎える中、
あなた自身をマーケティングしなければならないのです。

 

転職することにより、たとえ年収が下がったとしても、
あなた自身の「強み」の組合せのバリエーションが増えることにより
結果的には

「会社に人生を委ねるのではなく、自分の足で立った人生」となるのです。

ワークシフトではボランティアをしてでもスキルを身に着ける事を推奨してます。

 

 

しかし異業界となると、転職も難しさがあります。
そういう時こそ転職エージェントを手段として相談してみるのもひとつです。

 

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目次 1 仕事人生で追い続けるべき3つの意識2 会社都合による転職活動3 エージェント登録のタイミング4 オススメのエー…

 

 

最後までお読みくださりありがとうございました。

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